2017年度 株式会社ワコールとノートルダム女学院中学校の共同プロジェクトを振り返って

今年度で5回目となる、株式会社ワコールとノートルダム女学院中学校の共同プロジェクトは、中学3年生が、株式会社ワコール 広報・宣伝部 プリリ宣伝課に配属するという設定で行う社会実習授業です。「”伝わる” を考えよう」をテーマに、宣伝活動を通して働くことを体験し、課題解決や人に伝えるコミュニケーションを学びます。6月に入社式を行い、そこから9ヶ月先に発売される新商品のキャッチフレーズや宣伝アイデアを考えるという仕事を任されました。世の中の人はもちろん、業界の人達ですらまだ知らない、つまり社外秘である新商品の宣伝を考えるのですから、入社した当初は、情報の扱いにかなり気を遣ったことを覚えています。

さて、この新商品は、ティーンのハリのあるヒップに合わせた設計で、くいこみにくいパンツ、商品名をnon! PK (2018年3月発売)と言います。中高生がパンツに感じる不快ポイント〝PK〟(パンツくいこむ)を解消するために生まれた、ティーンの為の商品なのですが、実は、この商品開発には、本校の生徒が大きく関わっていました。昨年度の中学3年生が、この共同プロジェクトの中で残した成果が、ワコールの人間科学研究所で研究・開発され、このたび商品となって店舗に並ぶことになったのです。過去にこのプロジェクトに関わった者にとっては夢のようなお話でしたが、今年の新入社員はその後を任されると言うことで、大きな責任を感じることとなりました。15チームに分かれてスタートしたプロジェクトは、アンケートの作成から実施、集計から顧客の声をひきだす。そして具体的な宣伝方法とキャッチフレーズを考えるというもので、個々の持つ力と意見を出し合い、仕上げてきました。11月30日の学内選考会では、準備してきたプレゼンテーションを行い、審査員による選考を通過した8チームだけが、12月14日のワコール本社での発表会に進みました。大勢の社員の方々を前にしてプレゼンテーションする本社発表会は、発表する生徒はもちろん、見守る生徒もまた大変緊張するものでした。動画を制作したり、キャラクターを創作したり、SNSや店頭POP(店などに用いられる販売促進の為の広告媒体)を連動させるなど、様々なアイデアがありましたが、審査の結果、最優秀賞に7班「Don’t PK 〜PKさらば祭り〜」、優秀賞に14班「Dear, Girls」、特別賞に1班「PPKP」が選ばれました。どうやったら「伝わる」のかを考え続けた7ヶ月間は、これにて終了でしたが、その後も、中学2年生に対して、また全校朝礼の中でも、商品の良さを伝える機会がありました。新商品 non! PK が発売後、自分達と同じティーン達にどのように着用してもらえるのか、支持される商品となるのか、ドキドキしながら、皆その行方を見守っているところです。

最後になりましたが、いつも温かく支えて下さったワコール 塩谷様をはじめ、上司の皆様、有り難うございました。そして中学3年生の皆さん、プロジェクト成功おめでとうございます。あなたがたの未来を、これからも応援しています。

 

 

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