株式会社ワコール×ノートルダム女学院 共同プロジェクトを終えて

株式会社ワコール×ノートルダム女学院 共同プロジェクトを終えて

中3学年主任 松本 智恵

 

2013年から始動した、株式会社ワコールとの産学連携プロジェクト。その4年目に当たる今年度は、本校の中学3年生90名がワコールに「入社」し、「商品企画部“プリリ”担当」に配属される設定で、商品企画という仕事を体験させていただきました。今年度のテーマは「“より良く”を追求する」。

—本校には「18歳の姿」という教育目標があり、生徒達が卒業時にこのように成長していてほしいという目標を明確に定めています。中1〜高3までの各学年では、それぞれ学年目標を設定し、それらを積み重ねていくことで、最終的に「18歳の姿」に到達できるよう、一丸となって教育活動を展開しています。中学3年生の学年目標は、「まわりとともに生きる」。今回「商品開発」に携わり、「既存の商品よりもより良い商品を工夫して生み出す」体験を通して、今後、身の回りに改善すべきことを見つけたときに、自らが動いて変えていける人に育ってほしいという願いをこめてのテーマ設定です。—

6月16日は入社式。辞令をいただき、ワコール新入社員となった生徒達は、「ワコールとはどのような会社か」、「商品はどのように作られるのか」などの新人研修を受けました。

6月〜8月。商品企画の原点は「お客様のニーズを知ること」。早速、18のグループに分かれ、「市場調査」を行います。“プリリ”は10代の女の子向けのブランド。女子校である本校には、幸いにも対象年齢の女の子がたくさん!…というわけで、他学年からも貴重なご意見をいただきました。

9月。市場調査の結果を集計・分析し、どのような商品が求められているのかを読み取りました。

10月〜11月。それに基づいて「新商品」の企画を練ります。さまざまな形で、上司の方々が手厚くサポートくださり、生徒たちの話し合いにも熱が入ります。人生初の「残業」も体験しました。

12月。いよいよ新商品企画のプレゼンテーション。校内選考で選抜された9つの班がワコール新京都ビルでの最終発表会に進出しました。集まってくださった社員やメディアの方々の多さに驚き、緊張しつつも、自分たちの企画をしっかり説明できました。果たして、採用される企画はあるのでしょうか!?

この半年間、「仕事」を疑似体験させていただくことによって、生徒達は、職業というものを少し身近に感じることができたようです。チームの中で自分の役割を果たす責任感も、今まで以上に強くなりました。また商品企画の経験を通して、店頭で売られている商品の「背景」に思いをはせることができるようになるなど、いくつもの新たな視点を得ました。

“よりよく”を追求するための「行動のヒント」もきっとつかんでくれたにちがいありません。このような成長を育む、貴重な学びの機会を与えてくださったワコールの皆様に感謝いたします。

 

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