特長的なプログラム
最初の1週間は全員一緒に語学学校
英語力に合わせたクラスで、生活で使える英語などを集中的に習得。クラスには世界各国からの留学生も在籍しており、英語を使ってそれぞれの国の文化を教えあい、休日には新しい友だちと一緒に観光に行くことも。

現地の高校でクラスに合流
授業は現地の通常のスピードで進むため、最初はほとんど聞き取ることができない。3カ月の留学期間中にスピーキング力の大きな向上は難しいが、リスニング力については飛躍的に伸びる。中には筆記体で板書をする先生も。

ホストファミリーとの交流
ホストファミリーと一緒に、食事をしたり、映画を見たり、スポーツをしたり、ショッピングを楽しんだり。現地ならではの自然、文化、習慣など日本との違いを知ることで、あらためて日本を見つめ直す機会となる。

日本食をつくってふるまうことも
生徒の中には日本食を持参し、ホストファミリーにふるまう人も。留学先では、クラスメイトやホストファミリーから日本のことを尋ねられる。そのときになってはじめて、自分があまり日本のことを知らないことに気づく。

自分で解決せねばならない環境で
意見を伝える姿勢を身につける
留学先は、イギリスまたはアメリカを基本としている(一定条件のもと行き先や期間を自分で決める生徒もいる)。留学中は、一人ひとり異なる家庭でホームステイをしながら現地高校に通い、現地の生徒や各国からの留学生とともに授業を受け、学校生活を送る。
「この3カ月留学プログラムが目的とするのは、語学力の向上だけではありません。旅行者としてではなく生活者として、親元を離れて異文化の環境で暮らす経験は、生徒たちにとっては試練です」と東川は語る。頼る人のいない場所で、わからないことは自分で解決しなければならず、ローカルの友だちを作りたければ、自分から声をかけるしかない。自分から発信しなければ、誰も察してはくれない環境で、自ら声を上げ、相手に伝える必要性を痛感し、発信する勇気を養うことが目的だ。
また、自分が現地でマイノリティであることを感じ、あらためて日本におけるマイノリティにも考えが及ぶようになる。この経験が、今後自分が社会課題にどう貢献できるかを考えるきっかけともなり、大学で学びたいことや将来のキャリア選択にもつながっていく。
東川は最後に付け加えた。「この留学には意外な効果もあるんです。日本の『当たり前』が海外では違うことを実感するとともに、親のありがたさを身にしみて感じる機会でもあるんです」。