ネパール救援募金ご協力の御礼

保護者の皆さま

ノートルダム女学院中学高等学校
校長 栗本 嘉子

ネパール救援募金ご協力の御礼

✝ 主の平安

 初夏の候、皆さまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は本校の教育にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
 さて、4月25日にネパールで未曾有の大地震が発生してから4週間近くが経ちましたが、壊れた建物の瓦礫を取り除くことすらままならず、厳しい避難生活を余儀なくされている現地の様子が日々報道されています。
  ゴールデンウイークが始まろうとしていた矢先に発生した大災害で、本校でも全校をあげて教職員、生徒、そして保護者の皆様にも呼びかけ、ネパール救援のた めの募金活動を行いました。即座に皆様の温かいご支援が寄せられ、5月20日現在で寄付金は¥836,017に達しました。皆様のご協力に心より感謝申し 上げます。集められた寄付金はノートルダム教育修道女会に納めさせていただきました。ありがとうございました。
現地は未だ復興にはほど遠い状況の ようですが、継続して支援を行っていきたいと思います。ネパールNDでは今週から授業が再開されたという知らせを受けました。一日も早く子供たちが落ち着 いて勉強できる環境に戻ることを祈っております。詳細については本校ホームページに「ネパール震災報告」をアップしておりますので、ご一読いただけると幸 甚です。
以上、感謝と共にご報告申し上げます。今後とも温かいご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

ネパール震災報告 サマリー(1)

2015.5.16

ネパールの大地震発生以来5月16日で丁度3週間になります。
4 月25日、現地時間正午直前に地震発生(マグニチュード7.8。震源はゴルカ近辺、バンディプールの北東約40km)。2時間後にはバンディプールと電話 がつながり、バンディプールにいた3人のシスター達の安全、校舎・修道院・教会とも大きな被害はなかったことが確認出来ました。シスターミリアムと中藪大 意樹先生(ND小学校体育教諭。今年1年バンディプールのノートルダム校に派遣され、4月半ばにバンディプールに着任)は教科書購入のためカトマンズに向 かっており連絡がつかなかったのですが、約3時間後にシスターミリアムと連絡が取れ、2人の無事が確認出来ました。2人はカトマンズに入る峠道に差し掛 かったところで地震に遭いました。カトマンズに入ると、大きな建物や壁が倒れ、電線が落ちるなどの大混乱でした。カランキという所からセントザビエル(イ エズス会修道院)までの5キロの道を、重い荷物は中薮先生が持って漸く辿り着くことができたそうです。

【バンディプールの被災状況と人々の暮らし】
地 震発生以来、新聞にはこれまで毎日ネパールのニュースが掲載されていますが、当然それは首都カトマンズを中心としたものです。山岳国として地理的にも交通 網の発達が遅れ、日常的に情報流通が不活発なこの国を、80年ぶりに大地震が襲ったのですから当然と言えましょう。地滑りで限られた交通路が遮断されてい る中、地方の村むらや山肌に貼りついた集落の情報を得ることは至難の業です。幸い私たちは、バンディプールに拠点がありますので、困難な中でも、電話・ メールなどで入る情報をまとめて発信することにします。以下にこれまで入手した情報を順不同に列挙しました。

・地震発生から3日間激しい余震が続き、人々は空き地にシートを張って避難。
 セトグラス保育園の建物も避難所になる。
・地震後4日目と5日目、時ならぬ大風雨と雹がテントでの避難生活を更に困難にした。
・バンディプールの全壊家屋104軒、半壊家屋376軒、死傷者無し。
 (余震の時、恐怖で2階から飛び降り脚を骨折した人1名)瓦礫の撤去はすべて手作業なので時間がかかる。
・震災から1週間は政府の補助と一般の寄付で炊き出し。今後の長期計画を立てる必要あり。
・ゴルカ地方からも生徒が来ている。震源に近い村で9割の家屋が倒壊。
・日雇い、畑仕事、家畜の飼育などで生計を立てている家族は早速暮らしに行き詰まる。
・観光客で賑わっていたバザールは今人影もない。村の経済を直撃。
・家屋の再建には2~3ヶ月かかる。竹とトタンで仮設共同住居を作る計画ができた。
・5月3日司教訪問。4日夕方7時、カトリック教会で追悼の祈り。宗教を超えてともに祈る。
・5月5日、学校・セトグラス再開。セトグラスは道中が瓦礫で埋まっているため、
 3ヶ所に分けて保育を始める。給食は近所の台所を借りて準備。

【バンディプールの救援活動】
・日用の必需品分配(衣類、タオル、ローソク、ライター、敷物、織布など)
・学校に昼食(カジャと呼ばれるスナック)を持って来られない生徒のためにカジャを分配
・震災特別奨学金の支給。家庭の生活基盤が奪われ、子どもの学校教育を続けさせることの
 できない家族に授業料の免除などの方法で。

【支援体制づくり】
・ND学校法人を通してND三校で児童・生徒・学生・保護者・同窓生に呼びかけ支援活動開始。
 すでに寄付金が集まり始めている。
・学校関係以外にも、SSNDネパールミッションに心を寄せてくださる方々の寄付をお預かりしている。
・日本拡大集会の「地震救援実行委員会」立ち上げ(Srs.ベアトリス、グロリア、ジュディス)。
・カトリック新聞5月17日号、京都教区時報6月号に記事を掲載
・震災支援郵便振替口座開設
   口座番号:00980-5-307817
   口座名 :ノートルダムネパール地震 緊急支援事務局
・寄付の報告。
・「ネパール震災報告 サマリー」を継続して発行。

【参考:ネパール イエズス会からの報告】
4月27日、地震発生の2日後、イエズス会ネパール地区長ボニファス師より以下の報告がありました。要点を列挙します。

・セントザビエルカレッジは被災状況に迅速に応え、ダーディン地域の2つの離れた村に野宿用防水シートと
 基本食材の配布を実施。 カーブル地域への救援物資配布の計画も進んでいる。
 地滑りのため、随所で道路が遮断されているため、離れた村に辿りつくのは大変困難だが、
 救援の手が及んでいないもっと多くの村に救援物資を届けたいと希望している。
・カトマンズの水と食糧供給ルートがどの程度確保されているか不明。野菜や穀類の値段が急騰している。
・セントザビエル校、セントザビエルカレッジとセントメリー校は避難所として開放されている。
・本日会議を開いて救援活動の大枠を確認。外国のメディアが情報を得ていない、
 特に震源に近い僻村の被害は計り知れない。ダーディン、カーブル、ゴルカ他2ヶ所の合計5地域を
 選び最も被害の多い村むらでの救援活動に地域の行政の許可を取り付けた。救援物資の注文をする。経済的支援が必要。
・緊急救援期が過ぎ、復興活動期に入ればもっと経済的サポートが必要とされるだろう。
・ネパールの救援と復興への活動を、引き続き祈りと物質面で支えていただきたい。

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