ノートルダム女学院中学高等学校 2022年度 入学式式辞

ノートルダム女学院中学校 2022年度入学式 式辞

2022年4月8日

学校長 栗本嘉子

 

 

新入生の皆さん、本日ここに皆様をお迎えできることを、心から私は嬉しく思います。ノートルダム女学院中学高等学校へのご入学、誠におめでとうございます。保護者の皆様、高いところからではありますが、本日はお嬢様のご入学、誠におめでとうございます。今後、様々な場面で、ノートルダム教育の充実のために、保護者様のご協力を頂戴することと思いますが、その節にはどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

新型コロナウイルスの収束の見通しが不透明な中にあって、鹿ケ谷の桜の、その目を見張る美しさは、見る人たちに慰めと安らぎの気持ちを存分に与えてくれました。2年に及ぶ、人類史上有数のパンデミックとされるこのウイルスでお亡くなりになった世界中の方々、また、昨今のロシアによるウクライナでの戦争の犠牲となり天に召されたすべての人が、神様のみ許で安らかに憩われるようにお祈りいたします。また、ご遺族に、少しでも心の平安が与えられるように、そして、今なお、不安な状況の中で過ごされている方々に、神様の守りがありますように、心からお祈りをお捧げしたいと思います。この困難な時代に、私たちの心を真の平和の想いへと向けさせてくださる神様に、信頼して願いましょう。

 

 

さて、本日、皆さんはノートルダム女学院中学高等学校という家族、ファミリーの一員となられました。ファミリーとは、偶然寄せ集められた人々の集団ではなく、同じ心で成長を遂げようとする人々から成る共同体を意味します。ここ、ノートルダム・ファミリーでは、一人ひとりが神様から愛されていることを知り、自分の可能性を信じ、夢を見つけ、目標に向かって着実に歩む努力をしながら、自分の周りの人々のこと、この地球の生きとし生けるものを常に思いやり、大切にし合って、一緒に成長していきます。

 

皆さん、皆さんはコロナの時代と言われる時に、大切な青春時代を過ごされます。これまでもそうであったように、今後も、想定していたこと、計画していたこと、楽しみに待っていた数々のことが、その通りにできないことがあるかも知れません。私たちは既にこの2年間、それを十分に体験してきました。今後、皆さんに期待される力は、自分が持っている知恵や知識を、同じ志をもつ人々と協力しながら組み立て、新しいものを創造していく力であり、そうして作り出されたものを、広い視野で、地球全体の共通の善の為に賢明に使っていく力です。なぜならば、皆さんは、いつの時代の誰よりも、見たことも聞いたことも、体験したこともないことに、出会うでしょう。出会ってそこから得た何かによって、使命をもって新しい時代を切り開いていく人々だからです。それは、時には緊張したり、不安が高まったりすることがないとは言い切れませんが、同時に、全く新しい、ワクワクするように楽しい、見たことがない程美しい、想像を超えるほど面白い、という世界が待っているということです。そのことをよく憶えておいてほしい。そして、そのワクワクする面白さが、あるいはその美しさが、この地球全体の益となっていくために、皆さん方の日々の学習は、不可欠です。日々、丁寧に学習する人こそが、これからの地球全体を支えていくのです。私の小さな力なんて、と今、思っている人が、もしもあなたであれば、それは直ぐに考え直した方がよい。 強引で大きな、一つの力より、思いやりのある小さな力の結集こそが、正しい方向に地球を動かしていくことになるのですから。皆さんは、神様から与えられているご自分にしかないその素晴らしさを、どうか信じてください。

 

 


 

ところで、普段の入学式であれば、私から一人ひとり、皆さんに校章をお手渡ししていますが、本日は既に皆さんの胸元に光っていますね。この校章には、本校の建学の精神、ノートルダムの魂が、言葉になって刻まれています。ラテン語で、“Virtus et Scientia”、日本語では、「徳と知」という意味です。「徳」とは、愛すること、信じること、祈ること、共感することなど、神様の似姿につくられた人間が、神様の心で生きるようにと招かれている、その証の言葉です。そして、「知」とは、人類が築き上げてきた知恵や知識、創られたこの世界の神秘を、探究し続けることが許される力そのものです。この建学の精神を、毎日生きていくのに必要な行動の方法が、聖母マリアの生き方から導き出された4つの動詞として表現されており、それは、「ミッション・コミットメント~私たちの決意」という青い小さな紙の形をして、皆さんがいつも携帯するようになっています。本日、皆さんはそれも併せて頂かれます、どうか、今私がお話ししたことをよく理解して、ノートルダムの生徒としての本分を、毎日丁寧に生きてください。 それが校長としての私の願いです。

 

 

ご入学に際して、神様の祝福が皆さんのうちに豊かにありますように、お祈りいたします。

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