ノートルダム女学院中学高等学校 2021年度 入学式 式辞

ノートルダム女学院中学高等学校 2020年度卒業式 式辞

 

2021年4月9日

 

学校長 栗本嘉子

 

 

 

 

 

新入生の皆さん、本日ここに皆様をお迎えできることを、心から私は嬉しく思います。ノートルダム女学院中学高等学校へのご入学、誠におめでとうございます。保護者の皆様、高いところからではありますが、本日はお嬢様のご入学、誠におめでとうございます。今後、様々な場面で、ノートルダム教育の充実のために、保護者様のご協力を頂戴することと思いますが、その節にはどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中にあっても、桜の開花はそれに負けないと言わんばかりにこの国の観測史上最も早い開花と宣言され、その目を見張る美しさは、見る人たちに慰めと安らぎの気持ちを与えたことでしょう。人類史上有数のパンデミックとされるこの度のウイルスによって傷ついた多くの方々、またお亡くなりになった世界中の方々が、神様のみ許で安らかに憩われるように、また、大切な方々を喪ってしまわれたご遺族の方々に、少しでも心の平安が与えられるように、と私も神への祈りを捧げながら、桜の花を見ておりました。もうすぐノートルダム女学院の一員になるという思いをもって、花々を眺められた生徒の皆さんにとっては、新しい門出の象徴のような春の到来であったと思います。

 

さて、皆さんは今日、ノートルダム女学院中学高等学校という家族、ファミリーの一員となられました。ファミリーとは、偶然寄せ集められた人々の集団ではなく、同じ心で成長を遂げようとする人々から成る共同体を意味します。ここ、ノートルダム・ファミリーでは、一人ひとりが神様から愛されていることを知り、自分以外の人々のことを常に思いやり、大切にし合いながら、一緒に成長していきます。

 

ノートルダム教育をしっかりと受けたあなたがこの学び舎を卒業される時、その姿はどうなっていてほしいのかという私の願いを述べます。

 

あなたは、その時、自分が神様からこの上なく愛されて生かされていることを知っており、自分も他者も尊び、大切にすることができるようになっています。

 

あなたは、その時、生きとし生けるものはすべて神様がおつくりになったものと知って尊び、社会や宇宙の仕組みの中で、自分とそれらのつながりを大切にして、他者や自然のあらゆるものと支え合い、対話的に関わるすべを知っています。

 

あなたは、その時、自分のすぐ近くで、またこの世界のどこかで、弱い立場、つらい立場に置かれている人のことを決して忘れることなく、柔和に共感する心をもっており、自分から出かけて行って、彼らの幸せのために、自分にできる限りを尽くして行動する準備ができています。

 

あなたは、その時、自分には大きな可能性があり、自分の内なる力を見つめながら、主体的にあらゆることを自分ごととして一生懸命に考え、どんなことがあっても決して諦めずに、「私は神様に見つめられながら成長を続けるのだ」ということを信じています。実に、神様がみ許にお呼びになるその日まで、あなたのその成長は続くのです。

 

どうか、この6年間、3年間の間に、あなた方お一人おひとりをこよなく愛されている神様の優しさ、愛深さにふれてほしいと私は願っています。神様は、目に見えるお方ではありません。直接声を聴くこともなかなかできません。でも、この学校でお友達や先生方と過ごす様々な機会、あるいは、あなたが一人で静かに、この自然豊かで清らかな鹿ケ谷で、清々しい朝日の中を歩いたり、美しい夕焼けを眺めたりした時に、ふと、神様がわかるような気がする、そのような想いを、どうか大切にしてください。私は、皆さんが一生懸命に学習や活動に取り組んでほしいと願うと同時に、本校が、私自身が、最も大切にしている神様とあなたが出会ってほしいと心から願っています。それは、説明されてわかるものではなく、本を読んで知るものでもない。でも決して難しいことではなく、勇気をもって自分の心の扉を開けてみれば、初めて可能になる出会いなのです。神様は皆さんお一人お一人に出会いたいと強く望んでくださっています。それほど、神様はあなたの近くにいらっしゃいます。それをどうか信じてください。信じるとは、目に見えないことがらを確信することです。そしてそれは、被造物としてつくられた我々の人間のできる、最も崇高な魂の行為だと私は信じています。神様とのその出会いの瞬間がたとえいつ来ようとも、卒業して何十年後に来ようとも、ノートルダム教育はその瞬間のためにあったと言っても過言ではありません。神の愛にふれ、自らの尊さに気づき、生かされていることを知り、他者と生かし合い、生きとし生けるものと一体となって神様を賛美すること、それがカトリック学校ノートルダム女学院の、その教育の真髄だからです。

 

おしまいに、一昨年前の秋、コロナウイルスが全世界に到来する数カ月前に、教皇フランシスコが来日されたことを、憶えておられますか?その教皇様は、若い世代の皆さんに向けてしばしば、非常に重要なことばを発信されています。皆さん若者たちに向けて発信された3つの真理を分かち合って、私の式辞の締めくくりにしたいと思います。

 

まず一つめの真理は、
「神はあなたが大好きなのです。愛しておられます。人生に何があろうとも、決してこれを疑ってはいけません。いかなる状況にあっても、あなたはどこまでも愛されているのです。(112)」

 

そして二つめの真理は、
 「キリストはあなたのうちにおられ、あなたと共におられ、あなたを決して見捨てません。あなたがどれだけ離れても、復活された方はそこにいて、やり直すようにあなたを呼び、待っておられます。悲しみ、恨み、疑い、挫折により、自分が老いたと感じても、あなたが力と希望を取り戻せるよう、その方はそこにいてくださいます。(2)」

 

そして、三つめの真理は、
 「キリストは生きておられます。この方はわたしたちの希望、この世界で最高峰の若さです。触れるものはすべてが若返り、新たにされ、生命力にあふれ出します。ですから、青年キリスト者にわたしが何より伝えたいのはこの言葉です。この方は生きておられ、あなたに生きる者であってほしくてたまらないのです。(1)(124)」

 

以上の言葉は、フランシスコ教皇様の使徒的勧告「キリストは生きている」から頂きました。
キリストは生きておられます。2000年前に生き、今は亡くなっている見倣うべき偉人ではなく、今、この方は生きておられ、私たちの生活の中に現存し、私たちの行く道を光で満たしてくださいます。

 

神様の祝福が皆さんの前途に豊かにありますように祈ります。

 

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